「Chikirin日記の育て方」にみる、良い文章を書くコツ
先日、ちきりんさんの著書「Chikirin日記の育て方」を読みました。
「Chikirin日記」といえば月間200万PVの人気ブログで、著者のちきりんさんは数々書籍も出していて、情報をキャッチアップさせてもらっている一人です。
ちきりんさんは、ブログ運営のスタイルがほかの方と一風変わっているように思います。
僕が思うに、あんまり肩に力が入っていない、ギラギラしていないのが、ちきりんさんの文体から感じる特徴です。
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固定客に読んでもらえる文章を書く技術
人気ブログ運営者は数々いらっしゃいますが、その誰もが「固定ファンを作っている」というところが共通しているのではないかと、ちきりんさんの「Chikirin日記の育て方」を読んでいて感じました。
この本の中で、自分が気付きを得た箇所を抜粋します。
①最初の一年くらいは毎日50PVくらい、月に1500PV程度だったろうと思います。うち10名くらいが固定読者という感じでした。
②書くときも、「何を書くか」ではなく、「今日は何を伝えようか」が最初に決まります。
③ブログの起点は、「これについて書く」とか「この本を紹介する」ではなく、「このことを伝えたい」というメッセージの発生なのです。
④(書くときに)気にしているのは、すべらかに発音(発声)できる文章を書くことです。書籍もブログも、最後にはかならず音読し、スラスラ読めるよう”てにをは”や語彙を整えます。
⑤”自分の立ち位置”とその時に流行っているソーシャルサービスのマッチングは計画して実現できるものではありません・・・(中略)・・・結局のところコンテンツ製作者にできることは、そんなものに振り回されることなく、自分の書きたいことを書き続ける、という事しかないのです。
⑥大事なのは突発的なアクセス流入を、固定客に変換するための取り組みです。
via:「Chikirin日記の育て方」
驚いたのは、ちきりんさんは人気ブログを運営しながら、ウェブやITについては疎いという事をこの本の中で書いていた事です。
そして、なんとなく”幸せに生活していく事”を重視しているというところに、「肩の力がはいってなくて」良いなあと思いました。
人気ブログに限らず、どんな文章も同じだと思いますが、「この人の文は呼んでて面白い」とか「この人が言っている事には説得力がある」とか、自分が読んでて心地よい文体って有るとと思います。
ブログや書籍の場合は、文章(文体)・内容自体が売り物(コンテンツ)となります。
ITの技術を駆使してアクセスを集める事に躍起になるよりは、誰かに「また読みたい」と思ってもらえるような文章を書くことが大事なのでは、とこの本を読んでいて思いました。
webのことばかり考えていると、やれ「SEO的に」とか、やれ「ソーシャルでバズらせないと」とか思いがちですが、ブログであれば「また来たい」と思ってもらえるような場を作る事が重要なのではないでしょうか。
そうなると、ITの進化で情報が嫌でも入ってくる現代と、webがなかった昔も、”文章を書く事について”は、多くの部分が共通しているな、と感じました。
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