WEBディレクター的 スピード感のあるWEB開発の3原則「スモールチーム」・「権限委譲」・「情報開示」
インターネット出現の前後で大きく変わったのは、物事のスピード感です。
仕事においてもネットやスマホにつながる事により、どんな時でもすぐにレスポンスをする事が出来ます。
ノマドワーカーの出現や、クラウドソーシング等のサービスを見ていると「働き方が変わった」と常々思います。
自分は普段からWEBのポータルサイトをディレクターとして運営しており、このような情勢変化の中で、新しいチーム、理想的な仕事の方法論を模索しています。
WEB開発の現場において、WEBディレクターとして求められるのは、「サービスの開発をいかにすばやく実行できるか」という事です。
スピード感のない開発は他社の追随を許して、あっという間に形成が入れ変わってしまいます。
どうすればチーム全体にスピード感を持たせられるのでしょうか。
鍵は、「スモールチーム」、「権限委譲」、「情報開示」にあります。
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・スモールチームと権限委譲
WEB開発をする際に、よくあるのがWEBをまったく知らない世代の偉い人がチームの中に入っていて、サービスの細かいところまであれこれ口を出す事です。
逆にWEBの事をよく知っている若い現場の人達だけでチームを組ませると、意思決定が早くなります。
ABテストを行いながら、どんどん変えていく。70点で良いからまず完成させる事が大事なWEBの現場で、いちいち偉い人の決裁が必要な意思決定をしているとどんどん開発が遅れてしまいます。
大事なのは現場への権限委譲とスモールチームです。
ビジネスの根幹となる意思決定以外、例えばweb上のUI・デザインの改善等は、現場に意思決定の権限を落とすべきです。
スモールチームにする理由は、登場人物が一人増えるだけで意思決定が遅くなってしまうからです。
例えば、あのAppleでは故スティーブジョブズ氏が、会議に出るメンバーを絞り、その会議に関係のない人を極力締め出していたといいます。
またWEBの開発スピードは、エンジニアが社内の人材でチームの中核になっている場合は圧倒的に早い場合があります。
競合他社のチーム構成は外からは見えません。
だからこそ、他社に負けないようなスモールチームを組み、権限委譲を行う事が重要です。
・社員が仕事にスピーディにこなす為の「情報開示」
仕事では、やる気のある、責任感のある人ほど自分の持ち場で出てきた課題を一人で抱え込んでしまう傾向があります。
仕事に責任感を持つ事は大事ですが、スピードが求められるWEB開発の現場では、これはマイナスです。
仕事はチームでするものです。
一人で思い悩んでいる前に、隣の席のエンジニアに相談すれば課題がすぐ解決するかもしれません。
仕事で問題にぶつかったら、「今自分は、こんな問題に苦しんでいる」「ここに問題があり仕事が前に進まない」という状況をすぐに周りに公開する事で、自分の問題ではなくチームの問題として扱う事が大事です。
そうすることにより、周りの人から的確なアドバイスが得られ、プロジェクトのスピードが増していきます。
・何でも頭ごなしに叱る文化はどうなのか
日本の組織では、褒める事よりも叱ることが優先されているように感じます。
実際、私も会社の中で上司にたくさん叱られてきたし、これまで読んだ「マネージャー論」の類の書籍にはみな、「叱るのが上司の仕事」といった内容が書かれていました。
でも、これは本当のところどうなのでしょうか。
叱って部下を萎縮させると、部下は良い仕事をするためのトライをやめてしまうかもしれません。
逆にアメリカの企業、例えばグーグルなどは「褒める文化」があるといいます。
フラットな組織構造をとり、良い仕事をしてくれた社員を褒めて、スピード感を持たせて行くことは、これからのWEBサービス開発ではとても大事です。
まずは叱る、のではなく、まずは褒めるという文化を育て、仕事にスピード感を持っていきたいものです。
・まとめ
以上が、普段からWEBサービスを作りながら社内のディレクターとして感じている、仕事スピードの重要性です。
インターネットの進化で、仕事のやり方は一昔前と大きく変わっています。
新しいチームの組み方、新しい仕事の進め方を提案することも、我々WEBネイティブ世代に求めらる重要な役目なのではないでしょうか。
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